詩・POEM
僕の魂こもった詩・POEMです
10秒
散歩中にまっすぐな道
曲がる道
坂道、途中で電動車いすを
10秒止めてみる
わたしは歴史を変えてみた
10秒は生き方や
出会う瞬間を変えてくれる
人生の思わぬ事故や
通っていく人々も
良きに計らう
10秒は少しずつわたしの
命を削る
パラレルワールドを
行き来し
時の力を
ほんの少しもらう
最後に使ったのは
半年前だ
軽はずみに
使うものではない
それが10秒です
不思議な力
もし僕が歩けたなら
きっと
一番最初にしたい事
それはお散歩だ
もし
僕の手が握れたなら
きっと
一番したい事
それは君と
握手するだろう
昔余りに出来る事が
多かったから
今の僕が
ここまでこれた
昔の僕は何でも
出来すぎた
だから今の
僕は存在する
これからだ
明日が楽しみなのだ
僕はこれまで
いつも
ぎりぎりの所で
助かった
その
不思議な力に
感謝する
だから僕は
思うんだ
まだ何かをする為に
生かされている
ありがとう
不思議な力
妖精
秋も深まり
もみじも菊も山々も
赤や黄色にうごめいて
晩秋の夜長は
本の物語に心奪われる
僕は今日が何度来ようと
明日には忘れるだろうか
たった一つの
命に運ばれている肉体を
感謝しなくちゃね
もみじは気持ちを
洗ってくれる
身体も秋には
洗たくされて
やがてクリスマスの
音色が聞こえてくる
宵闇には妖精たちがキスをする
心地よい夢の中
僕は自由だった
本当の自由
本当の自由
やっと暖かくなって
僕の病は吹き飛んだ
長い床ずれ
長い皮膚のそれ
見えない物語探すように
僕は歩いていた
今となっては自由がはがゆい
この身体になって
今ではこんなトラブルさえ
小さな自由の中の出来事
今を自由だと思える色に
染まっちゃった
本当の自由は一瞬だ
角が立つ
生きていくために必要な人の和は
今の僕にとって非常な違和感を与える
ボランティア活動の時
それが1番出やすいのだ
障害者としての控えめな態度と
それを利用しようとする
僕の健常者としての
過去の心が対立する
すべては
存在感を認めてもらおうとする
心の境界線が 人格として現れる
ある人は言う
人格を単に手段として用いるな と
しかし障害者として残されるものは
また生きていくためには
人格が最も必要ではないか
角が立つ時
1番不利なのは障害者等だから
目覚め
人間とは不思議なものだ
手足を切断されても
その人はまだ
手足があるものだと想っている
逆に体の自由を奪われた人は
時間が経つにつれて
これが当たり前だと想い込む
どちらも
錯覚がなせる技に違いないのだが
しかし脳の自動制御装置と抑圧意識が
その人の考え方を
環境に慣らしていく方が
理屈に合っているみたいだ
僕はこの現象を
「目覚め」と解釈したい
そうでないと
障害者は障害者で終わってしまうから
普通人には味わうことができない
この感覚は
「故障」ではなく「目覚め」なのだ
屁理屈だと思われたっていい
そーゆー人間に僕は
「人間性のない人」と呼ぶまでだ
障害者よ!
立ち上がれ!
今こそ目覚めるんだ!